第18回病児保育研究大会発表

保護者記入書類の検討

病児看護センターベアーズデイサービス
守屋啓子、一橋ミチコ、都田美佐子
永森紀子、松岡亜也子、谷本弘子

 病児保育は、利用者の状況を正確に保護者から聞き取り、適切な看護保育を行うことがだと考えます。しかし朝、複数の利用者が重なって利用されることも多く、短時間で効率よく、必要な情報をもらさずに聞き取ることが必要とされます。病児看護センターベアーズデイサービスは、開設10年が経ち、これまで使用してきた保護者記入の書類を見直し新しく作成しました。

当施設で使用している保護者記入の書類は、大きく分けて初めて利用する際に記入する書類と、利用毎に記入する書類があります。

初めて利用する際に記入する書類として、@市町村へ提出する「デイサービス利用申請書」があります(図1)。氏名、生年月日、住所、世帯員の氏名、病児保育を利用する理由などを記入してもらいます。A問診票を図2に示します。氏名、生年月日、保護者名、連絡先、家族状況など利用者の基本的な情報で必要なことを聞き取っています。連絡先に着いては、緊急時に備えて複数の連絡先を記入してもらいます。出生状況や発達歴は、年齢が高くなると利用者の状況を把握するのに必ずしも必要ではない場合もあるので、可能な範囲で記入してもらうようにしています。既往歴や予防接種歴は、適宜確認して記入するようにしています。そして、アレルギーの有無は必ず記入してもらい詳しく聞き取りをするようにしています。

利用毎に入所の際に記入する書類は、利用されるときに家庭で記入できるように、事前に保護者に渡すようにしています。@「家庭での様子」を図3に示しました。利用前日の夕方から翌朝までの体温、薬の使用、傾向摂取量、症状、排泄状況を把握するために記入してもらいます。本日の薬、連絡先、お迎えについても確認できるようになっています。A食事についての書類は、これまで使用してきた書類では、離乳の状況についての聞き取りが不十分だったので、新たに作成しました(図4図5図6)。食材名を具体的に挙げて印を付けることで、現在食べている離乳食の状況を正確に把握するようにしました。食物チェック表は、月齢と発達段階に応じて、初期、中期後期、完了期の3段階に分けています。どの年齢から利用されても、チェックできるようにつくりました。食材も食品群に分けて見やすくしました。初期、中期後期のチェック表では食べたことがある食物に○印を付けてもらいます。完了期になるに従い食材の種類も多くなるので、完了期のチェック表では、逆に食べたことのない食物に○印をつけてもらい、全部食べたことがある場合は、「全部食べたことがある」という項目に○印を付けてもらうというぐあいに、記入しやすくしました。チェック表は給食室にもコピーして提出します。連日利用以外は、再チェックするようにし、その都度給食室に報告します。職員も把握するために食物チェック表(図7)を作りました。これは食べたことがある食物に○印をつけるようにしました。

これらの書類をもとに、職員が記入する書類に図8の食事せんと図9の利用者名簿があります。食事せんは、家庭の様子を聞き取りながら、水分と食事の摂取状況と食物チェック表をみて、その日のメニューと照らし合わせて食事を決め、発注します。アレルギーがある場合どんな物が食べられるか、施設で使用している物を見てもらい確認しています。アレルギーがある場合も赤ペンで印をします。利用者名簿は、先に述べた利用申請書と問診票を基に記入します。カルテ番号の整理をしたり、兄弟姉妹の確認の必要がある時などに活用しています。これらの書類には、多くの個人情報が記されています。取り扱いにつきましては、全職員が研修をしながら個人情報の保護に努めています。

以上が見直しをした書類です。見直しをするにあたり、聞き取りやすく、詳しく説明をしたり、文章で記入することが多くならないように、必要事項はすべて書き出し、印をつけてもらうようにしました。見やすくなったと言ってくださった保護者の方もおられます。その一方で、書く書類が増えたと言われる方もおられ、意見は色々ですが、利用者が安全に過ごし、適切な保育看護を行うことができるように、今後も検討を続けていきたいと考えています。

図表一覧