第5回講演会 子どもが育つみちすじ
この二つの力が、実は20年間に基礎作りをしておかないと、20歳になってあなたは一人です。究極一人なんだよ、ということを受け入れられないと不幸です。
もちろん、助けを上手にもらうというは、賢さで十分あり得るんですが、究極主人公は自分ですからね。自分の人生は究極自分で越えていくしかない。そのことを思うと、孤独を飼い慣らさないと駄目ですし、だから、思春期の孤独が意味がある訳です。
ここで孤独を飼い慣らして、自分を守るということを知って自立していく力を持ってほしい。
それから、思春期で人恋しくて親友が出来たり、仲間とワーワー騒いだり、また、仲たがいをして辛い苦しい苦い別れの経験もしたり、この人だけは捨てられないと思って自分のプライドを捨てて仲直りをしたり、そういう経験を思春期の間、うんとしておくことです。
そうしておくと、成人式を迎えたあとの人生、いよいよ本航海の船長ですからね。自分の人生の航海日誌をつける訳です。責任をもって、自分の人生の主人公と して生きる時に、人を愛し人と共に生きる。誰か恋人ができたら結婚したり、そして親になって子どもと共に生きるとか、職業を持って社会の中で共に働くと か、あるいは同じ地域に住んで一緒にその地域のルールを守りながら生きるとか、これ共存といいます。
これが出来ないと三幕は悲惨なものになります。としますとね、人生は三幕を生きるために二幕があるんです。二幕を生きるために一幕が準備期間なんです。というふうに、長―いライフスパンで眺めて準備しておくことです。
これが「子どもが育つみちすじ」という私の人生を通した考え方として、最初に申し上げたかった訳ですが、子どもの時間、まず一幕にもう一度返りますと、子どもの時間というのを書いてますね。今日の一番最大テーマがここであります。だいたい10年ほどあります。
皆さんの、保育をなすってらっしゃる方は目の前のお子さんたち、0歳、1歳、2歳、6歳まで。
お母さんやお父さんであれば、ご自分のお子さんが小学校を卒業するくらいまでところ、いろいろご相談に応じる方も、小学校卒業ぐらいまでの子どもの問題と いうのは、まず、おませな子も少々のんびりした子もいろいろあると思いますが、子どもは子どもです。子どもの時間を生きています。
つまり、大人が母港にいて子どもを包み込むことです。守ることです。究極「私があなたを守ってあげる」
この世の本当の不幸は自分には降りかからないと、どこかで小学校の時、皆さんお思いになりませんでしたか?小学校卒業するぐらいまでは、いろんな困ったこ とがあって家に帰って、お母さんにもお父さんにもこっぴどく叱られるとしても、どこかでなんか大丈夫だ、自分の上には本当の不幸は来るとはあんまり思わな いのが、健康な健康な子どもの時間です。そう生まれた子どもたちは幸せです。そう思わせた親や先生は素敵な親や先生です。
これを保護と依存の関係といいます。
もう少し細かくいいますと、最初に基本的信頼感という言葉が出てきますが、これは大変重要な言葉でしてね。基本的というところがみそなんですが、信頼感は 人生の中で私たちはまさにun holding(アンフォールディング)ではありませんが、いくつになっても人といいつながりを持つことで、“なんで人は素晴らしいか”という信頼感の思 いが、ムクムクと大きくなっていきます。
“ああ 生きていて良かった”“こんなに人は素敵な人たちが(人に対する思いと自分に対して)自分も生きてきて良かった”“ああ 私には私なりの力があっ て、私の人生がこれが私が成し遂げたことである”という喜びとか誇りとか自負心とかそういうものが、ムクムクと湧いてくる、こういうの信頼感といいます。
自分に対して、他人に対して、これは人生どの段階でも豊かになることはできますが、基本的というここは、これは乳児期です。赤ん坊の時に獲得する情緒性のことをいいます。
大変重要な言葉です。私の最も好きな言葉です。エリクソンの言葉ですが、私も必ずこれを使うのは、これはね赤ちゃんの時。0歳児をね、今みてらっしゃる方 いらっしゃいましょう、抱きしめておられる。お母さんになる方に、私は一番よくお話をしたいのは、ここでありまして、妊娠中のお母さん、もっと前で言えば 今の高校生、中学生、そしてどうかしたらもう今小学校の子どもたちも、もうどんどん親になるプロセスをたどっていますね。
一番、まずね私たちがある程度厳粛な気持ち、そして大事にすべきことっていうのは、この世での子どもとの出会いです。
