第5回講演会 子どもが育つみちすじ
もう、毎日毎日我孫娘たちに、もう5分前とまた同じことやってますから、また走って行って、
「どっちが叩いたの」
「○○ちゃんが叩いた」
「叩いたら駄目でしょう」
「うん!」
叩いてはいけないの、こぶしを挙げて、挙げたところで自分を止めるっていうのは、なかなか至難の技だけど、いつの日か出来るようになるから、その日まで必ず注意するからね。って言って。
その代わり絶対に、あなたはいじわるだとかなんとかだとか言わないように努力してますが、これが、自発心。
そして、小学校が勤勉性です。
小学校に上がりますと勤勉性。勤しむ(いそしむ)心という字ですね。これが面白くなるんですね。勉強しますでしょう、でね、自分で漢字を書いたりなんかして一字書きますと、もう一字もう一字って思うようになる。これを勤勉性といいます。
ただ単にじーっと机に座っているとかいうのを勤勉性っていうんじゃないんですよ。「勤しむ」
「何かを成し遂げる」これは成し遂げた経験をした自分が嬉しかった。そして、自分には自分の力がある。ということを感ずる、有能感といいますが、自分には自分の力があるという勤勉性と有能感。
勤勉というのは、勤しむということですね。有能感、能力がある感じ。これは小学校が一番似合ってます。小学校に上がりますとね、字を初めて習うでしょう。 自分の字が書けるようになる。計算が出来るようになる。面倒くさいけども、そういう自分が、昨日まで出来なかった自分が出来るようになるというのは喜びな んです。必ず喜びです。
一字も書かない子が書くようになるいうのは、もう大変なことですからね。
家に犬が8年ほどいましたけど、書かなかったですから。どんなに頑張ったってね。
一字書く、人間としてもう大変なことです。一字から誰でも始まる、上とか下とか書くわけでしょう、一とか二とか、こんな小さなマス目ににね。自分の指でき ちっと、えんぴつを握ってほんのちょっと動かす訳でしょう。これ運動機能ですからね。頭の指令のもとに、ほんのちょっと横だとか縦だとか動かす、なかなか コントロールできるもんじゃありません。
更に、その意味が分かる。上という字を書くべき場所に書けるようになる。これはものすごい能力ですからね。
「ほう、あなたとうとう一字書いてのけたね」「すごいことやってのけたね」
喜ぶべきです。で、一字書けたのなら、たぶん二つ目の字も書けるかもしれない。
「やってみようか?」
面倒くさいなぁと言いながらも、じゃあ二つ目書いてみようか、って書いてみる。そうやって何百、何千の言葉を覚えていく訳です。
最初、笛を吹けない子が、○ドが初めて吹ける、○レが吹ける。昨日まで何も出来なかったのに、音がドレミと吹けるようになる。跳び箱が跳べるようになる。計算がね、一桁が二桁になる。
何をとっても昨日の自分が他ならぬ自分が獲得をしていっているんだと、もし子どもが気付くならば、もっと獲得しようと思うはずですね、これを勤勉性、あるいは有能感。
自分には自分の力がある、それが駆り立てられる、これが子どもの間の大人の魔力で出来る時間です。で、母港を離れる日が来て、子どもの時間がここでだいたい終わります。ここまでが母港の人です。これが子どもの時間の黄金の時間です。
